株主・投資家の皆様へ

株主・投資家の皆様へ

「食」×「コンテンツ」を新次元へ
進化させ、価値ある体験を通じて成長
を加速させます

代表取締役社長
有村 譲

2年連続の黒字達成と、さらなる成長に向けた事業展開

 当社を取り巻く経済環境は、物価の上昇やエネルギー価格の高止まりなど、先行き不透明な状況が続いています。そのような状況の中でも、コロナの影響で減少した客数は増加傾向にあり、さらにインバウンド需要も高い水準で推移しています。こうした状況を受け、当期は「食」×「コンテンツ」を楽しめる「空間」の創出による新たな体験提供と、季節限定商品の拡充によって既存店の売上を拡大し、2年連続で最終黒字を達成いたしました。
 飲食サービスの売上高は当初の計画よりも上振れし、収益構造も強化することができています。その一方で、コンテンツ企画サービスにおいては、お客様が常に新しい体験を求めている中で、当社では昨年設立したIP企画部が中心となって自社での企画力を強化してきました。コラボカフェにおいては単なる商品提供に留まらず、空間や音楽、細部にまでこだわった再現性の高いメニューなど、質の高い体験を提供したことでお客様満足度の向上を実現できました。
 その結果、売上高、営業利益とも順調に拡大。財務面では長期借入金を完済し、財務体質が大幅に改善しました。自己資本比率は前事業年度末の36.7%から46.2%へと向上しています。従業員への還元など将来への投資も行いながら2年連続で最終黒字を達成できたことは、今後の成長に向けた大きな手応えとなっています。

飲食サービスの進化と現場主義による商品開発

 当社では、原材料費の上昇が続く厳しい環境においても、当社のポリシーである「全員企画=全員現場主義」のもと、各店舗の現場メンバーが主体となって季節限定商品を企画・開発するなど、お客様満足度を向上させるための工夫を続けています。
 特に新卒1年目の社員を含めた若手メンバーが商品を企画・開発し、お客様に提供できる環境を整えたところ、若い感性と現場の視点を活かした商品が同世代のお客様を中心に大きな反響を呼んでいます。これらの商品はS N Sでの情報発信も積極的に行い、お客様の反応を見ながら次の企画に活かす好循環を生み出しています。
 さらに店舗の設備投資も積極的に行い、内装や家具、調理場の設備を刷新することで、働くメンバーが作業しやすい環境づくりにも注力しています。お客様にとっても、スタッフにとっても魅力的な空間を提供することで、サービス品質の向上と業務効率の改善を同時に実現しています。
 このような取り組みの結果、厳しい外部環境の中でも飲食サービス全体の売上は順調に拡大し、当社の業績を下支えする重要な柱となっています。

コンテンツ企画サービスにおける新たな展開とビジネスモデル転換

 コンテンツ企画サービスにおいては、常設コラボカフェの運営に加え、期間限定のスポットコラボを積極的に展開してきました。東京・名古屋・大阪・福岡でのG L A Yのデビュー3 0周年アリーナツアーに帯同したコラボレーションカフェの開催やT Vアニメ「ダンジョン飯」とのコラボカフェが好評を博しました。
 また、大阪・なんばパークスでは商業施設内に展示ギャラリーを設け、原画展と連動したコラボカフェを展開しました。原画展を見たお客様の約3割がカフェを予約してくださっており、効果的な集客の仕組みを構築できています。
 その一方で、いわゆる「推し活」と呼ばれる領域においては、お客様の目が肥え、コラボカフェがありきたりな存在になりつつあり、質が求められるよう変化しているという課題もあります。
 これらに対処するため、昨年設立したI P企画部が中心となって、現在、月に10本以上の企画案を出すなど企画力を強化。これにより所属しているメンバーのスキルも徐々に向上してきていると感じています。
 今後はこれまで培った企画力を活かし、食品の提供だけでなく、コラボカフェで販売する物販の企画等にも積極的に取り組んでいく予定です。

事業環境の変化に対応した成長戦略と組織体制の強化

 既存の飲食事業においてはブランド力をさらに強化させ、これまでに培ってきたノウハウを応用した新業態の開発を進めています。また、インバウンド需要の増加も追い風となっており、特にコンテンツ企画サービスにおいては、日本のI Pコンテンツへの関心が高い海外のお客様の需要を取り込む余地が大きいと考えています。
 その一方で、原材料費の高騰、特に米の価格上昇は当社にとって大きな課題です。これに対応するため、価格設定の再検討だけでなく、メニュー構成の見直しなどにも取り組んでいます。また、人材育成の面では「SLDアカデミー」を通じて、全社員の企画力と実行力の向上を図っています。
 「SLDアカデミー」では、サービス研修やマナー研修はもちろん、生産者との交流や企画の考え方、最新のAI活用方法なども教え、社員の主体性を引き出す取り組みを強化し、当社の事業拡大を担う人材の育成に注力しています。

「再成長」のフェーズを超えてさらなる企業価値の向上へ

 当社は昨年、創業2 0周年という節目を迎え、現在は「再成長」のフェーズに入っています。直営店舗における既存ブランドの強化と新業態の開発、コンテンツ企画サービスにおけるビジネスモデルの転換、そして人材育成と組織体制の充実により、企業価値の最大化を図ります。
 上場維持については、成長戦略の実現と株主の皆様への適切な情報開示を通じて企業価値の向上に努め、上場維持基準である流通株式時価総額10億円の達成を目指します。なお、株主還元につきましては、将来的に配当実施を視野に入れつつ、まずは財務基盤の強化を優先してまいります。
 「To Entertain People~より多くの人々を楽しませるために~」という理念のもと、お客様に「食」と「コンテンツ」を通じた新たな体験を提供し続けることで、単なる飲食業ではなく、企画力と空間プロデュース力を持った独自のポジションを確立してまいります。株主の皆様におかれましては、引き続きご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。